Is:構造耐震指標
Iso:構造耐震判定指標
Qu:建物の保有せん断力
W:建物全重量(当該階)
Ai:外力分布
F:靭性指標
SD:形状指標(平面・立面の剛性分布)
T:経年指標
当社の基本方針は『Quality of life』を実現できる設計行為でなければならないと考えています。
「安全だけではなく」「機能維持能力を確保しておく」ことも優先されるべきであると考えます。
従いまして、私達は、設計に対する使命を次の様にとらえ、補強計画実現のために邁進します。
『We,structural enjneers,have a mission to make the world better place to live』
上式から、構造耐震指標 [ Is ] の改善には、強度を向上させることと、靭性を改善する必要があることがわかります。
そこで、選択できる補強工法におおづかみに、次の様な工法を列挙することができます。
a.在来工法(枠組鉄骨ブレース工法、外付け工法)
b.増設壁工法
c.立体フレーム増設工法
a.耐震スリット工法
b.巻立て工法
c.炭素繊維巻き付け工法
a.免震工法
b.制震工法
c.免震+制震工法
内部からの施工を要しない外付工法の選定例を示します。
「在来工法又は技術評価をうけた工法の選定について、工法選定にあたり各工法の比較検討を行います。
各工法比較検討表
性能 |
脚部 定着 |
アンカー 工事 騒音 |
景観 デザイン |
保守 メンテ |
開口 遮蔽率 |
工期 | コスト |
総合 評価 |
|
在来工法 | ○ | × | × | × | × | ○ | △ | ○ | △ |
ピタコラム | ○ | × | △ | △ | ○ | × | △ | × | ○ |
PCa | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | △ | ○ | △ | ◎ |
1)性能:ほぼ互角です。
2)脚部定着:既存校舎基礎梁が基礎フーチング天端とほぼ同じ高さのため、補強脚部の定着が外部から施工しづらい。(在来・ピタコラム)
3)アンカー工事:騒音、振動は打設する量(箇所数)に比例します。PCaは比較的少なくアンカー径も小径のものが多い。
4)景観デザイン:斜材を必要とせず、耐力を確保出来るのは、PCaのみです。
5)保守メンテ:耐震補強材そのものがRC造であり、高強度コンクリートを使用することもあり、ひび割れがない(PCa)。ピタコラムも現場打ちコンクリートにより被覆されるが断面が小さいため、ひび割れ等が生じる可能性が高い。
6)開口遮蔽率:斜材が無く、開口面を遮る部分が、耐震補強材の柱の一部だけで済みます。又、開放感を維持できます。(PCa)
7)工期:現場施工の基礎梁を除き、PC部材の接合部の施工のみで済み比較的現場施工が短縮でき、短期決戦向きである。
8)コスト:PCaは経済比較で在来工法に劣るが、ピタコラムを上回っている。
これらを総合的に評価して、外付けPCaフレーム工法を提案しました。
社内的なデザインレヴューで使用したGDです。