Is値(構造耐震指標)とは、「建物の耐震性能を表わす指標」です。
①地震力に対する建物の強度、②地震力に対する建物の靭性(変形能力、粘り強さ)が大きいほどこの指標も大きくなります。
すなわち耐震性能が高くなります。
耐震性能は、以下の式により求められる。
Is = E0×SD×T
E0:保有性能基本指標(建物が保有している基本的な耐震性能を表す指標)
→Is値を求めるにあたって最も重要な指標
E0 =C(強度の指標) × F(粘り強さの指標)
SD:形状指標(平面・立面形状の非整形性を考慮する指標)
1.0を基準として、建物形状や耐震壁の配置バランスが悪いほど数値が小さくなる
T :経年指標(経年劣化を考慮する指標)
すなわち
①建物の強度が低く、粘り強さも弱い、②建物形状やバランスが悪い、③建物の劣化が激しい
ということは、耐震性能が低く、危険であるということがいえる。
Is値は耐震診断を行うことで求まります。耐震診断は第一次から第三次までの3種の診断レベルがあります。
診断の目的、対象建物の構造特性に応じて、適用する診断レベルを選択しますが、「強度」と「粘り」を求めることはどの診断レベルにおいても共通しています。
・ Is値の目安(平成18年1月25日 国土交通省告示第184号による)
Is<0.3<0.6 地震に対して倒壊または崩壊する危険性が高い
0.3≦Is<0.6 地震に対して倒壊または崩壊する危険性がある
0.6≦Is<0.6 地震に対して倒壊または崩壊する危険性が低い